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● スーパーセッショングランプリ2001 in B3 (千葉県流山市) ●
---レポート--
南流山駅からテクテク歩ける場所、ビデオ「in Tokyo!」でお馴染みの大島次郎など個性派ボルダラーをようする”チーム裸族”のプライベートジム”B3”で行われたボルダリングコンペ、それが今回御紹介する”スーパーセッショングランプリ2001 in B3”だ。
今回で2回目のこのコンペ、前回開催はオープン記念で今回は移転オープン記念というなかなか希有な名目(次回はど〜するの?)、この”B3”はプライベートジムながら自己責任で利用できる方であれば一部曜日は一般でも利用が可能だ(ジムガイド参照)。
さて、今回も数はそれほど多くはないものの噂を聞き付けた濃い参加者が集まった。
B-session 初代総合チャンピオンの山崎岳彦、若手トップクライマー松島暁人の前回参加組や成長著しい藤井茂久などを交え、普段コンペには顔を出さないような人の顔も見え非常に中身の濃いセッションとなった。
松島(後)に何か説明するセッターの大島
さてルールはとても単純明解。
決められた時間内なら勝手に登り放題、好きな課題を何回トライしようが選手の自由、他人のムーブを見るのも全然OK。 完登できた課題にあらかじめ与えられているポイントを集計するだけ。 オンサイトルールを完全に排除したスーパーセッション方式だ。
「ムーブを見ていいの? じゃ登れちゃうじゃん。」と思った人、あなたは最近のコンペに毒されています。 今回のセッターは大島次郎&永田政彦のスーパーコンビ。 正解ムーブを見た程度で登れてしまうような課題なんぞこの人達がハナから作るわけがないのです(笑)。
開始早々、山崎が一言「こりゃ今日は25,600点か0点かだな。」 そう、25.600点とは2本用意された8a(ブローグレード)のこと(ちなみに7cはいきなり12,800点、7bは6,400点〜)。 まさにギャンブラーヤマザキである。
とにかくみんな入り乱れて時間内延々とセッションなのだが、「これこうだろ、あれこうだろ」と音楽ガンガンわいわいがやがや、主催者の意図通り普段のセッションと同じようなコンペらしからぬ雰囲気の中に適度な緊張感が漂う。 8aの1発狙いのツワモノ達は「力のあるうちに」と開始早々から執拗なトライを続ける。
ムーブを読む松島と田中(手前) | ||
「くっ、くっ、苦苦苦苦苦」 |
傾斜の強い壁に設定された8aは中間部で非常に細かく掛りもイマイチなホールドへのランジがはいる大島らしい作品。 しかしこのランジ、まだ課題の中間部なのにだれも届いていても止められない。 この手の得意な山崎も苦戦。 そのうちウズウズしてきたのかセッター大島がセッションに参加(おいおい)。 パシッ!とばっちり止めてブラ〜ンとぶら下がる、が、作った本人もその先でフォールしてしまうという水モノ度満点の課題だ。
若い松島は作戦を変更して勝負用に少し易しい課題(でも全部7以上)で点数を稼ぎ、山崎とともに今度はその向かいの傾斜のゆる目の8aにとりかかる。これは比較的順調にいくのだが最後の悪いスローパーが何度トライしても止まらないのだ。
最後のスローパーに苦しめられる山崎(右)と松島(左)両選手 |
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ふと見ると奥のルーフではとうとうもうひとりのセッター永田もセッションに参加しているではないか! アララララ、でも面白そう(笑)。
そんなこんなで競技時間終了時間も迫ってきたころの事だ、真っ赤なTシャツを着た長身の見た目好青年、ニュージーランドから来日中の田中慎吾が休憩から戻ってきた、彼は少し前からこのジムのホールドに慣れてはいたがこの時点ではもうほとんど勝負は諦めて休憩してたらしい。
しかし、そんな終了3分前だった、「ウオオオオオー!」
最後だし〜、とトライしてみた田中が何と問題のスローパーの保持に成功、8aを登ってしまったのだ! トンビに油揚とはこの事か! ニュージでは何て言うんだこう言うの!? そんな余韻もさめぬうちに競技は終了、結果この大ドンデン返しで田中は突如2位浮上を果たしたのである。
登るセッター永田政彦 | ||
中央が優勝の松島、右が2位の田中、左は3位の山崎。 入賞者にはB3オリジナルグッズなどの商品と大きく引き伸ばされたコンペ中の写真(額入り)が贈られた。(これは良いアイデア) | ||
さて、コンペ終了後、予定通り宴会開始。 みんな腹ヘってるから食う、食う、飲む、食う、飲む、飲む、飲む、飲む!
君ら本当にアスリートなのか!(笑)
コンペ後の宴でも対決する新旧勝負師、ぐるぐる回る山崎と松島 |
勝利は山崎(まだ立ってるほう)の手に。コンペのカタキはとったぞアキトよ! 亀の甲より歳の甲だ。 |
コンペ終了後、スタッフ某氏の一言。
「極端に言えばボルダーにオンサイトなんてク●食らえだ。 みんな一歩も出なくたってしょうがネエじゃん、それがボルダーなんだから。」「世の中にこんなコンペがあってもい〜〜じゃ〜ん、お〜もしろ〜いんだも〜ん、ゲップ。」と、3本目のビールを開けながらニヤニヤする私であった。
(P)
順位 | 名前 | 完登課題グレード | 合計獲得ポイント |
1 | 松島暁人 | 7c,7c,7c,7b,7a | 48,000 pt |
2 | 田中慎吾 | 8a,7b,5c,5c | 32,400 pt |
3 | 山崎岳彦 | 7c,7b | 19,200 pt |
4 | 勝井武志 | 7b,7a,7a,6c,6c,6b | 16,800 pt |
5 | 渡辺隆一 | 7a,6c,6c,6c,6b,6b,6a | 9,200 pt |
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