激論!チッピングは悪魔の囁き!?
BBS参加者の声

(6)12月7日〜8日

用語解説

●リードルート=下からロープで確保されてのぼるルート、
●チッピング=クライミングにおいては岩を人為的に削ってホールドをつくり出す行為を指す。
●開拓=はじめて岩場を登れるように整備する事、ルート開拓と言えばルートを作る事、またはこの二つの総称。
●グルーイング=一般的にはグルー(接着剤)で剥がれそうなホールドを固めてしまう事。


わからんこと 投稿者:しょうじ  投稿日:12月07日(火)17時45分42秒

「チッピング」「グルーイング(岩を接着するときこう言います?)」など
「悪しき」とされる行為(?)を行う人の心境はどうなんでしょう?
人それぞれなんでしょうが、おおかたはどうなんでしょう?
「見られたらまずいなー?」と思ってやってるのか? それとも「開拓みたいな
モンで全然気にならない」...と思ってるのか?

開拓してるところは何度でも目にする光景ですが、「悪しき現場」を見たことが
ないのでどんなもんなんでしょう? その心読めないです!

でもそれによっちゃー「教えて」あげるだけで無くなっていくだろうし、逆ならば
「ヤバイ」ですねー! 未来もないです!
それが今の若者の考えに近い物が有るとするなら更に「激ヤバ」でしょう...
誰にも説教されずにきてるのが多いんですから
そういう輩には「ガツン!」とすべきなんでしょうか?
口が立つ相手ならばスルリスルリとすり抜けられ、しまいには「ガツン」と
やられちゃう...かも?

でもまー言ってみれば、遊具のある公園では「滑り台は並んで順番を待つ」など、
共通の認識として存在する「ルール」があって、うまく人と遊具が存在できてるのに、
岩場にはそれが無く、無いまま「モラル」に頼ってて、それでうまくやっていけるのかなー?

いつか誰かが「ルール」もしくは「共通の認識」を作り施行するか、それこそ草の根運動的に
信者をひろめるか...

とにかく、匿名でもええから、そんなことした事ある人や、やってる人...
どんな気持ちなん? おしえてよ!
http://www.cypress.ne.jp/nobut/index.html


ちょっと一息 投稿者:プログレス  投稿日:12月07日(火)18時30分58秒

 たしかにルート開拓は創作活動という考え方があります、なぜならロープクライ
ミングの場合、初登者がラインをきめ、ボルトの位置をきめる権利がある程度認め
られているからです、そこにはある意味での主張がうまれるでしょう。

 そしてそれを勝手に変更する事は続登者達には事実上認められていません。
それにはスポーツ性の追求とともに初登者の意志が尊重されている事もあると思い
ます。

 人工壁は誰かの所有物です、所有者の承諾を得れば改変は自由です、しかし、自然
壁は違います。土地の所有者はいますし、それ以前に公共の財産としての側面もあ
ります。
 そして、先にでてきた一個人の発想よりも自然の偶然性を尊重する考え方はアル
パインクライミングも含めた自然の中でのクライミングの根本理念でもあります。
 同じ山でもわざわざ難しい”ルート”を選ぶ考え方もソレです、皆自分を鍛えて
必死になってのぞみます、そのラインを登ればいいのなら、ドロミテの観光ルート
のように全部梯子で登ればいいのです。

 よく考えられているチッピングルートでも破壊には違いありません、
プロテクションのボルトについても、クライマーが死なないで登るために必要最
小限の残置物の設置をクライマー同士の仲間内で認めあってきたにすぎません。

 ですから、たとえルートとして魅力のあるものを作るためでも自然の壁では自由
ではありません。

これではいつ、過激な自然保護団体の攻撃の的になっても不思議ではないでしょう。
 クライマーの論理だけでなくこういう側面も少し考慮すれば、「岩はオレのモン」
的発想で事は進まないと思うのですが。

クライマーの論理で考えると、どうひいき目に見ても未来永劫登れそうにないツルツル
の壁なら削っていい、という事になりかねない危うさがあります。

 しかし、私個人の考え方ではこれも”ノー”です。

「ツルツルの壁に存在価値はない」とはわたしには言い切れません。
「登れない壁は無価値」というのはクライマーだけの発想にすぎません。でも人工
ホールドを付ける場合とかまで考えると、いろいろややこしそうですが。

チッピング容認の方がかならず付け加える「ルートの価値」ですが、そのルートが
未来永劫よくできたよいルートたりえるか誰が保証できましょう?
彼等には予知能力でもあるんでしょうか?

削って作るほどの存在価値のある良いルートについて、
彼等はなぜ「オレの好みだからさ」と、はっきり言えないのでしょうか?
そこにいつもある種の「ウソ」を感じます。

「ヨーロッパの一部でやってるから」とかいう幼稚な論理で未来の可能性や
美しい景観を永遠に奪う事が許されるのでしょうか?
 この論議がクライマーだけを考えたものになれば、せっかく今まで社会的にある程度
容認されてきた”グレーゾーン”を失う可能性すらあります。
(つまり登攀禁止っていうヤツです、地方ではいまだ深刻な問題ですね)

 特に小川山のような観光客の皆さんとフィールドを共有する岩場では今後、すで
にアメリカでおこったような問題の引き金にもなりかねません、

日本でアメリカのような”クライマーの登る権利”が認められる保証はありませんし。


話題がずれてすみません 投稿者:(^^)yH  投稿日:12月08日(水)10時15分46秒

 ひとつ質問させて下さい。初心者なので教えていただきたいのですが。

 既成のルートで、よく登られてるのでも時々ホールドって欠けますよね。
「あ、ホールドちぎっちゃった!」なんていう時、特に重要なヤツは貼り付けて
戻しておいた方がいいのでしょうか?それとも、自然のなりゆきだからそのまま
の方がいいのでしょうか?


RE:話題がずれてすみません 投稿者:プログレス  投稿日:12月08日(水)10時59分59秒

 いえいえ、とても素朴で良い質問です。
どなたかが書かれたとおり、このスポーツにルールブックは無いのですが、ある程度の
共通の認識というものがあります。
というわけで、答えとしてはおっしゃる通り、自然の成りゆきですからそのままですね。

 過去に「優しく登れば剥げない」と怒った有名ボルダラーは知っていますがこれは特別
の場合(笑)、その彼もやはり張り付けたりはしませんでした。

 基本的に人間が手足だけで登って剥げたホールドはそのままです、物凄い力の人が故意
にやったら話は別ですが、普通はその状態でまた誰かが再登して課題として再生するのを
待ちます。
 今年の小川山ではこのケースがとても多かったですね。多くの方がボルダリングに訪れ
たからでしょう。

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